田中製粉のこと
田中製粉の歴史
江戸時代中期である1760年頃、福岡県八女市亀甲の地で創業しました。以来250有余年、地元福岡県産の小麦粉だけにこだわり、製粉業を営み続けてまいりました。亀甲(かめのこう)は山ノ井川の清水に囲まれた水量豊富な田園地帯。昭和40年頃までは大人の背丈の3倍ほどもある巨大な水車を使って製粉していたことから、「たなか水ぐるまさん」と地元の方からは親しみを込めて呼ばれていました。商品名や社印に使用している「亀」の印は、豊かな自然に囲まれた工場のある地名にちなみ名づけたものです。
昔は山ノ井川から水路を引き、水車を設置して、その動力で製粉機を動かす小規模な製粉所が川沿いに数十カ所もあったものです。広大な筑後平野では小麦や米の生産が盛んに行われていたため、地元で収穫した小麦粉や米を使って製粉してつくる饅頭やうどん、菓子など、この地ならではの郷土料理が今の時代にも味の記憶とこの地の文化として受け継がれています。
田中製粉のこだわり
小麦粉を作る際、一般的には金属製のロールを通して小麦を粉砕し、ふるいにかけて小麦粉のみを取り出す工程を繰り返します。弊社は金属製のロール製粉機だけではなく、石でできたロールの製粉機を使用していた昔の頃と変わらず、石臼製粉機も組み込んで製粉しております。今でも毎日使用している製粉機の中には、社長の田中宏輔よりも大先輩である昭和20年代製造のものもあり、手入れを繰り返し、また手入れをする道具までも手作りして大切に使っています。
石臼製粉機は金属製のものとは違い機械による熱が小麦粉に伝わりにくいため、小麦粉本来の質が変わりにくく、きめの細かい小麦粉に仕上がります。